婚活をしていて遭遇した人の話シリーズ。
今回の登場人物は自称お金持ちのM雄さん30後半。
MoneyのMで覚えてもらえれば、一番分かりやすいです。
彼の趣味はドライブと旅行とスキー(スノボも可)というバブルの時代からタイムスリップしてきたのかな?というような趣味(失礼)。
正直この趣味を見た時点ではチャラそうだなあと思っていたので会う気はなかったのですが、メッセージとLINEでやり取りするうちに意外と真面目そうな人だと思えたので会うことにしたのでした。
初デートのその日
ところが、会ってみたら本当はどっちなの?と思うような流れになったのです笑
デートは私の希望で新宿で飲むことになりました。
店を選んだのはM雄さんだったわけですが、その店がL字形の個室という…。
L字形の個室といえばナンパする人だったり、草食動物な見た目をしているけれど実は頭の中は下心でいっぱい系男子がよく使うお店というイメージです。
ボディタッチ多そうだなーやだなーと思っていざ飲み始めてみるのですが、明らかに酔っていてもボディタッチがない!
どっちなんだ!
こっちとしては嬉しいんですよ。
嬉しいんですが、なんだこのどっちつかず感というか、へたれ感というか…。
旅行の話になった
趣味は元々旅行だってことは分かっていました。
ドライブで遠出して、その先のホテルや旅館に泊まって、周辺を散策しながら写真を撮るみたいなことが好きらしいんですね。
フリーのWebデザイナーで仕事柄それができるそうなんですが、すごく羨ましいです。
ホームページを作る仕事だと、仕事がない時期もあるらしいですね。
おかしいな…同じパソコンを扱う仕事なのにこうも違いが出るなんて…。
デザインセンスがある人は才能を仕事にできるからいいですよねえ。
そして当時たまたま北陸新幹線が盛り上がっている頃で、金沢とか新潟方面に行ってみたいなーと私自身思っていて、そのことを話したんですよ。
そうしたら、
「え、ほんと? 俺もなんだよ! 今度行こうよ!」
いきなり旅行に誘われた
いやいやいやいや待って待って。
私たち今日初めて会ったわけですよ。
男女2人で旅行しましょうってつまりそういうことなんですか?
L字形ソファに座ってボディタッチもなくて油断させておきながらつまりそういうことなんですか?
4年間大学でつるんだ友達だったとしても男女2人で旅行は躊躇しちゃいますよね。
するよね?
当然私も即答はできず、あたふたとしたり「行っちゃいますか~ごにょごにょ」みたいな無理やり冗談にしてやろうという雰囲気をかもし出していくわけですが、相手は「うん!行こう!いつにする!?あ、この日どう!?」ってノリノリなんですよ。
あはは、ちょっと待ってくださいね…ってどうせ仕事やら何やらで都合良く空いている日なんてないはずなので、スケジュール帳を開いてみるんです。
予定を見るとぴったり空いている
指定してきた日は、なんと旅行のために空けていたかのようにぴったり空いている…。
え、本当に行っちゃう?
M雄さんは何か見た目的にだめなところがあるわけではなく、日々楽しく生きているんだろうなあというようなにこやかな雰囲気。
金を持っていると言うだけあって服にも気をつかっている感じで、髪も長すぎず短すぎずの清潔感溢れる見た目。
悪くない。
悪くはないけど、旅行と見せかけて変なところ連れて行かれるなんてことはありませんよね…?
よーし、わかった。
わかりましたよ。わかりました。
これはそう、酔っているからなんだな…と自分に言い聞かせて、スケジュール帳の空いたスペースに「旅行」と書き込む…。
って行くかー!!!
行ってたまるかー!!!!
と思いつつですね。
なんとその時の私は本当に酔っていたのか、OKしてしまったんですよ。
その日、飲んだ後は何もなくちゃんと無事に帰れたわけです。
家に帰って色々と葛藤がありながらも、なんだかんだで旅行は楽しみでした。
旅費を出してくれるとかいう話もありましたが、そこは丁重に辞退。
ドライブで行く?という話もせっかくだから北陸新幹線使おうよということで、新幹線に決定。
旅行の予定が着々と決まっていって、本当に2回目のデートが旅行になってしまうような勢い。
ですが、私の場合は突然休日に仕事が入ることもざらなのです。
上司に「~日に旅行する予定なんですが…」と切り出してみました。
どうせ保証はできないとか言われるんだろうな~と思っていたら…。
「ほーん。土産よろしく」
嘘でしょ!?
どうしたの行ってこいよみたいなノリでした。
こんなはずじゃなかったのに…と思いつつも、なんか行けそうなので私も覚悟を決めて旅行の準備を始めました。
いよいよ旅行の日がやってくる
旅行の日を週末に控えた月曜日。
だろうな…と思ってはいましたが、プロジェクトが炎上。
確実に土日に仕事が入ると決まってしまい、非常に申し訳ないのですがドタキャンみたいな最悪な断り方をしてしまいました。
結構楽しみになってきていたので本当に最悪。
そしてM雄さんとの旅行の件がなくなった後、当然なのかもしれませんがM雄さんとは連絡がつかなくなりました…。
真意は分からず
結局何を思って私を旅行に誘ってくれたのかは分かりませんでした。
もしかしたらただ純粋に誰かと旅行をしたかっただけなのかもしれません。
フリーのWebデザイナーは基本的に自宅作業らしいので、友達もいないし常に孤独なんだよねなどと自虐的に言っていました。
その自虐的発言すらネガティブに聞こえないところは好感が持てたので、今思うとかなり勿体ないことをしたのかなあと思っています。
あのとき仕事が入らなければなあ。
私はもしかすると、婚活より先に仕事を辞めるべきなのかもしれませんね。